103回薬剤師国家試験 問147解説

 問 題     

特定毒物の取扱いに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 毒物劇物営業者は、特定毒物を所持できない。
  2. 特定毒物研究者になるには、都道府県知事(又は政令指定都市の市長)の許可が必要である。
  3. 特定毒物使用者は、特定毒物の用途に制限を受けない。
  4. 特定毒物研究者は、特定毒物を貯蔵する場所に「特定毒物」の文字を表示しなければならない。
  5. 毒物劇物輸入業者は、特定毒物を輸入できる。

 

 

 

 

 

正解.2, 5

 解 説     

毒物の中で、特に毒性が高いものは「特定毒物」として指定されています。代表的な特定毒物は四アルキル鉛です。

選択肢 1 ですが
毒物劇物営業者、特定毒物研究者、特定毒物使用者「以外」が特定毒物を所持することは禁止です。(毒物及び劇物取締法第3条の2第10項)従って、毒物劇物営業者は特定毒物を所持できます。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、正しい記述です。

選択肢 3 ですが
特定毒物使用者は、特定毒物を品目ごとに政令で定める用途以外の用途に供してはなりません。(毒物及び劇物取締法第3条の2第5項)よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
毒物劇物の容器、被包及び貯蔵・陳列場所に「医薬用外毒物」「医薬用外劇物」の表示が必要です。「特定毒物」の文字は必要ありません。(毒物及び劇物取締法第12条第3項)よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は、正しい記述です。

以上より、正解は 2,5 です。

参考 法規・制度・倫理まとめ 毒物及び劇物取締法

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