問 題
以下に構造を示す2-アセチルアミノフルオレンの代謝と発がんに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 2-アセチルアミノフルオレンはCYP3A4によりN-水酸化体に代謝される。
- N-水酸化体はアセチル化されて解毒される。
- N-水酸化体のアセチル化反応において、窒素原子にアセチル基が付加する。
- N-水酸化体は硫酸抱合を介して代謝的活性化を受け、ニトレニウムイオンが生成する。
- N-水酸化体から生じるメチルカチオンが、DNAに共有結合することにより、発がんに関わる。
正解.4
解 説
アセチルアミノフルオレンは、芳香族アミンの発がん性などの陽性対照物質として用いられます。N-水酸化されたのち、硫酸抱合をうけて活性化されます。
選択肢 1 ですが
CYP 3A4 ではありません。CYP 3A4 で代謝される発がん性物質といえばアフラトキシン B1 です。3A4 により、エポキシ化されます。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
アセチル化されて代謝活性化されます。解毒されるわけではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが
N-OH→N-O-COCH3 となります。すなわち、酸素原子にアセチル基が付加します。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 は、正しい記述です。
選択肢 5 ですが
メチルカチオンが DNA を化学修飾するのはジメチルニトロソアミンです。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 4 です。
類題 98-131
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