薬剤師国家試験 第102回 問336 過去問解説

 問 題     

アレルギー性鼻炎の持病がある高校生が海外の国際競技大会へ出場することになった。現在医療機関を受診しておらず、一般用医薬品などで様子を見ていた。海外の薬局にて一般用医薬品を購入する際に現地の薬剤師に相談できるように服用可能な薬を書いたメモを持たせることにした。

下記に示す医薬品成分のうちアンチドーピングの観点から適切でないのはどれか。2つ選べ。なお、成分名の英文表記に誤りはないものとする。

  1. d-Chlorpheniramine Maleate
  2. Ebastine
  3. Ibuprofen
  4. Prednisolone
  5. dl-Methylephedrine Hydrochloride

 

 

 

 

 

正解.4, 5

 解 説     

選択肢 1 は
クロルフェニラミン マレイン酸 です。いわゆる抗ヒスタミン成分です。アンチドーピングの観点から適切な成分といえます。鼻炎薬で注意すべきである成分としては末梢血管収縮剤であるプソイドエフェドリンなどがあげられます。

選択肢 2 は
エバスチン です。抗ヒスタミン成分です。選択肢 1 と同様に適切な成分といえます。

選択肢 3 は
イブプロフェンです。解熱鎮痛剤です。アンチドーピングの観点から適切な成分といえます。アセトアミノフェンなども適切な成分です。

選択肢 4 は
プレドニゾロンです。ドーピング違反となる場合があるので適切ではありません。

選択肢 5 は
メチルエフェドリン水和物です。咳止め等に含まれることがあります。ドーピング違反となる場合があるので適切ではありません。

以上より、正解は 4,5 です。

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