102回薬剤師国家試験 問328解説

 問 題     

注射剤の調製及び使用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 注射針の太さは、針管のゲージ番号が小さいほど細い。
  2. 輸液セットは、20滴/mLと60滴/mLの2種類の規格がある。
  3. カットポイント付きのアンプルをカットする際には、カットポイントを手前に向ける。
  4. 孔径0.2μmの輸液フィルターは、ウイルスの除去を目的としている。
  5. 輸液容器のゴム栓を穿刺する際には、消毒用アルコール綿でのゴム栓の清拭は不要である。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

選択肢 1 ですが
ゲージは大きいほど実際の大きさは小さいです。(例えば「ゲージ2」と「ゲージ20」があったらゲージ2の方が大きい ということです。)よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2,3 は、正しい記述です。
アンプルカットは、OSCI でアンプルの頭部を指でピンピンと払ったことを思い出すとよいのではないかと思います。

選択肢 4 ですが
ほとんどのウイルスは、0.3 μm(=300 nm) 以下です。0.2 μm = 200 nm のフィルターだとかなりの量のウイルスが通過してしまうと考えられます。輸液フィルターは、細菌等の除去、及び微粒子や空気除去を目的として用いられます。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
ゴム栓は、アルコール綿で清拭してから注射針を穿刺します。ゴム栓が汚染されていた場合に、注射液が汚染されることを防ぐためです。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,3 です。

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