薬剤師国家試験 第102回 問214-215 過去問解説

 問 題     

病院でバイオ後続品の採用を検討することになり、医師よりバイオ後続品の特性について薬剤部に問い合わせがあった。

問214

バイオ後続品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 先行バイオ医薬品と品質、安全性、有効性に関して同等/同質であることが確認されている。
  2. 先行バイオ医薬品と構造が同一の有効成分を同一量含み、同一経路から投与される。
  3. 先行バイオ医薬品と産生細胞や製法(培養法や精製法)が同一である。
  4. 製造販売後調査が義務付けられている。

問215

バイオ医薬品として用いられる組換えタンパク質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 宿主として大腸菌とほ乳動物由来細胞を用いた場合、同一の遺伝子から発現させた組換えタンパク質では、同一の糖鎖が付加される。
  2. ほ乳動物由来細胞を宿主とした場合、O結合型の糖鎖は、タンパク質のセリンまたはトレオニン残基に付加される。
  3. バイオ医薬品として組換えタンパク質を生産させる際には、そのmRNAを化学合成して宿主細胞に導入する。
  4. バイオ医薬品の中には、CHO細胞(チャイニーズハムスター卵巣細胞)を用いて生産されるものがある。

 

 

 

 

 

正解.
問214:1, 4
問215:2, 4

 解 説     

問214

選択肢 1 は、正しい選択肢です。
他の選択肢にも出てきますが「同一」ではないという点に注意が必要です。

選択肢 2,3 ですが
バイオ後続品(バイオシミラー)は、高分子かつ構造が複雑であるため先発品との「同一性」を示すことは難しくなっています。そこでタンパク質の高次構造、凝集体の割合、糖鎖などの観点から「同等性、同質性」を確認することになっています。従って、「同一」ではありません。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。

以上より、正解は 1,4 です。

問215

選択肢 1 ですが
宿主が異なると、翻訳後修飾に違いが出ます。すなわち、付加される糖鎖は異なります。

選択肢 2 は、正しい選択肢です。

選択肢 3 ですが
組換えタンパク質は「組み替えたDNAを宿主に導入」することで産生します。「mRNA を、化学合成」するわけでは、ありません。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。
遺伝子組み換えエリスロポエチンなどが、CHO 細胞を用いて生産されている医薬品の代表例です。

以上より、正解は 2,4 です。

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