薬剤師国家試験 第102回 問161 過去問解説

 問 題     

骨粗しょう症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. デノスマブは、抗TNF-α(腫瘍壊死因子-α)抗体で、前駆細胞から破骨細胞への分化を抑制する。
  2. テリパラチドは、カルシトニン受容体を刺激し、破骨細胞による骨吸収を抑制する。
  3. ミノドロン酸は、メバロン酸経路のファルネシル二リン酸合成酵素を活性化し、骨芽細胞から骨細胞への分化を促進する。
  4. カルシトリオールは、ビタミンD受容体を刺激し、腸管からのカルシウム吸収を促進する。
  5. ラロキシフェンは、エストロゲン受容体に対し、骨組織ではエストロゲン様作用を示すが、乳房では抗エストロゲン作用を示す。

 

 

 

 

 

正解.4, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
デノスマブは RANKL(receptor activator of NF-κB ligand) という、破骨細胞の形成、機能などを調節するタンパク質を標的としたモノクローナル抗体です。抗 TNF – α 抗体では、ありません。(TNF-α 抗体の例は、インフリキシマブ(レミケード))よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
テリパラチド(フォルテオ(毎日)、テリボン(週一回))は、遺伝子組換え副甲状腺ホルモン誘導体です。カルシトニン受容体刺激薬ではありません。この薬は「骨芽細胞」の働きを高める骨形成促進剤です。※大体の薬が、標的は「破骨細胞」であることと対比して意識する!

選択肢 3 ですが
ミノドロン酸は、ビスホスホネート薬の一つです。破骨細胞抑制により作用を示します。骨芽細胞の分化促進では、ありません。

ちなみに、ビスホスホネートはメバロン酸経路のファルネシル二リン酸合成酵素を「阻害」します。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4,5 は、正しい選択肢です。

以上より、正解は 4,5 です。
類題 97-25698-16499-6399-217

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