問 題
がん性疼痛の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 速放性製剤のレスキュー投与は、突出痛に対して用いられる。
- WHO 方式がん疼痛治療法では、痛むときに素早く鎮痛薬を投与することを基本とする。
- 骨転移による限局的な鋭い痛みのほとんどは、神経障害性疼痛に分類される。
- 軽度の痛みであっても、アセトアミノフェンは用いない。
- 口腔粘膜吸収フェンタニル製剤は、過量投与による呼吸抑制を起こさない。
正解.1
解 説
選択肢 1 は、正しい選択肢です。
選択肢 2 は、WHO 式原則に反します。
痛みが出てから鎮痛薬を投与するという頓用方式ではなく、時刻を決めた一定間隔で投与をするのが原則です。加えて、突出痛に対し、レスキュー薬を用いて痛みをコントロールします。
選択肢 3 ですが
痛みは大きく、侵害受容性と、神経障害性にわかれます。骨転移による局所的な鋭い痛みは、侵害受容性の痛みです。
選択肢 4 ですが
鎮痛薬が投与されていない軽度の痛みのある患者には、アセトアミノフェン使用が強く推奨されます。
選択肢 5 ですが
呼吸抑制などに注意が必要です。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1 です。
類題 98-282283
参考 病態・薬物治療学まとめ 慢性疼痛に対する治療薬、注意点
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