問 題
次のE2反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- カルボカチオン中間体を経由する。
- 脱離するHとBrとがシン(シンペリプラナー)の関係となる立体配座から進行する。
- 反応速度は、化合物Aの濃度及びエトキシドイオンの濃度の両者に比例する。
- 出発物質として化合物Aのエナンチオマーを用いると、化合物Bの幾何異性体が主生成物として得られる。
- 化合物Bは、Saytzeff(ザイツェフ、セイチェフ)則に従った生成物である。
正解.3, 5
解 説
選択肢 1 ですが
カルボカチオン中間体を経由するのは、E1 反応や SN1 反応です。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
E2 反応では、求核試薬による H の引き抜きと脱離基の脱離が、Anti の位置で進行します。シンの位置では、ありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は、正しい選択肢です。
選択肢 4 ですが
エナンチオマーを用いるということは、鏡に移した構造を考えればよいのですが、そこから E2 反応でやはり Anti 脱離して、化合物 B が主生成物として得られると、考えられます。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、正しい選択肢です。
以上より、正解は 3,5 です。
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