薬剤師国家試験 第101回 問26 過去問解説

 問 題     

Ca2+ に対して高い透過性を示すイオンチャネル内蔵型受容体はどれか。1つ選べ。

  1. セロトニン5-HT2受容体
  2. グルタミン酸NMDA受容体
  3. アセチルコリンNM受容体
  4. GABAA受容体
  5. グリシン受容体(ストリキニーネ感受性)

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

選択肢 1 ですが
セロトニン受容体の中で、イオンチャネル内蔵型は、 5 – HT3 です。(通過させるイオンは、Na+ , K+ 。「1価陽イオンチャネル」ぐらいの理解で十分ではないでしょうか。)5 – HT2 ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、正しい選択肢です。
グルタミン酸受容体は、イオンチャネル共役型とGタンパク質共役型の2つに大きく分類されます。イオンチャネル共役型受容体は、NMDA(N – メチル – D – アスパラギン酸)受容体型と、それ以外の非 NMDA 型に更に分類されます。NMDA 受容体は、Ca 透過性を示します。以上より、NMDA 型はイオンチャネル共役型といえます。

選択肢 3 ですが
アセチルコリンNm 受容体は、Na+ チャネルです。イオンチャネル内蔵型受容体ですが
透過するのが Na+ であるため選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
GABAA 受容体は、Clチャネルです。イオンチャネル内蔵型受容体ですが、透過するのが Cl であるため、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
グリシン受容体は、Cl チャネルです。イオンチャネル内蔵型受容体ですが、透過するのが Clー  であるため、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。
類題 99-25625797-155

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