薬剤師国家試験 第101回 問5 過去問解説

 問 題     

pHメーターを用いたpH測定に最も関係する物理定数はどれか。1つ選べ。

  1. アボガドロ定数
  2. ファラデー定数
  3. プランク定数
  4. ボルツマン定数
  5. リュードベリ定数

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

pH メータを用いた pH 測定の原理は「ガラス電極を隔てた溶液間の電位差」による測定です。電位差、つまり電気的な概念と最も関係する物理定数はファラデー定数であると考えられます。よって、正解は 2 です。

ちなみに、アボガドロ定数とは
原子の個数 と mol を対応させる数です。約 6.0 × 1023 のことです。「原子の個数を考える時に出てくる数!」です。(これを含む以下の文中 「 」 の中身は、それぞれの物理定数に関する大雑把な理解のための表現です。)

ファラデー定数とは
1 F = 96500 C のことです。電子の物質量あたりの電荷にあたる定数です。「電気化学のこと(+とか-とか)を考える時に出てくる数!」 です。

プランク定数とは
約 6.6 × 10-34 のこと。光子の持つ、とびとびの(量子的)エネルギーの値を定義づける比例定数のことです。「すごく小さい、量子とかの話で出てくる数!」です。

ボルツマン定数(k)とは
約 1.38 × 10-23 ぐらいの数のことです。統計力学において状態数とエントロピーを関係づける数です。また、気体の分子運動を考えた時にエネルギーと温度の関係において比例定数として現れます。「乱雑な運動 を考える時に出てくる数!」です。

リュードベリ定数(R)とは
1.1 × 107 (/m) ぐらい。「吸収スペクトルの式に出てくる数!」です。

参考 分析化学まとめ 電気滴定

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