薬剤師国家試験 第100回 問342 過去問解説

 問 題     

夏のある日曜日の午前中、薬局に男性から電話があった。その内容は、「早朝からひどい水様便で何度もトイレに行く状態だ。熱はない。昨夜寝る前に冷たいビールを飲んだ。これからそちらに行く。」とのことであった。

この男性に薦める一般用医薬品の成分として適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. タンニン酸アルブミン
  2. ピレンゼピン塩酸塩水和物
  3. スクラルファート水和物
  4. ロペラミド塩酸塩
  5. 大黄

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

選択肢 1 は、正しい選択肢です。
タンニン酸アルブミンは、下痢止めです。男性の「ひどい水溶便」という内容と合致します。

選択肢 2 ですが
ピレンゼピンは、M1 ブロッカーです。胃腸薬の成分です。男性の発言に、胃腸薬を勧める根拠はないと考えられます。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
スクラルファートは、胃粘膜保護薬です。選択肢 2 と同様、男性の発言からこの薬を勧める根拠はないと考えられます。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい選択肢です。
ロペラミドは、下痢止めです。男性の「ひどい水溶便」という内容と合致します。

選択肢 5 ですが
大黄は、便秘に用いる生薬です。下痢の男性に勧める根拠はないと考えられます。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,4 です。

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