薬剤師国家試験 第100回 問341 過去問解説

 問 題     

近隣の高齢者とその家族から熱中症について薬局に質問があった。薬剤師の説明として適切でないのはどれか。1つ選べ。

  1. 室内でも温度や湿度が高いと発症することがあります。
  2. 初期症状としては、めまいや立ちくらみが現れることがあります。
  3. 意識障害が出ている場合、その場所で意識が戻るまで安静にさせて下さい。
  4. のどが渇かなくても、こまめに水分摂取と適度の塩分補給が必要です。
  5. 高齢者は、汗をかきにくく、発症しやすくなるので注意が必要です。

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

選択肢 1,2,4,5 は、正しい選択肢です。
・室内でも発症がある
・初期症状
・のどが渇かないうちからの水分・塩分補給の重要性
・高齢者の特性 といった点について、機会があるごとに注意をうながすことが熱中症予防につながっていく と考えられます。

ちなみにですが、実際にドラッグストアで働いていると、夏場にお客様が経口補水 (OS-1 や、メーカーのPB品) を見て「どれがいいのかしら。熱中症が心配でね。」という感じで声をかけられることは、本当によくあります。その際、本問の内容を、さり気なくお伝えすることに常に留意することは、有用であると考えられます。

選択肢 3 ですが
意識障害が出ていたら、直ちに救急車を呼びます。その場所で安静にする、ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

ちなみに、救急を呼ぶ時は住所が必要ですが、屋外では、電信柱や自動販売機を探すと、スムーズにその場の住所がわかります。

以上より、正解は 3 です。

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