薬剤師国家試験 第100回 問56 過去問解説

 問 題     

肝障害により血清 AST 値が上昇する機構として、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. AST の胆汁排泄が低下する。
  2. 肝臓における AST の代謝が低下する。
  3. AST の肝細胞への取り込みが低下する。
  4. 肝細胞内の AST が血中に放出される。
  5. 肝臓における AST の生合成が亢進する。

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

AST は、肝細胞などに多く存在しています。肝障害により血清 AST 値が上昇するのは、肝障害により、肝細胞が破壊され細胞内に存在していた AST が血中に漏れ出すためです。

以上より、正解は 4 です。

ちなみに、本来細胞内に存在する酵素が血中に流出したものを、逸脱酵素と呼びます。

類題 97-337
参考 病態・薬物治療学まとめ 代表的な肝機能検査

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