公務員試験 H30年 国家一般職(教養) No.28解説

 問 題     

我が国における通信や放送に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.電波の周波数は,電波の公平かつ能率的な利用を確保するため,電波法に基づき,総務省によって管理が行われている。これに要する費用は,テレビ放送の視聴者など,電波の利用者が納める電波利用料によって賄われているが,収支が悪化しており,2017 年には,周波数の利用権を競争入札によって決定するオークション制度が導入された。

2.第5 世代移動通信システム( 5 G)は,超高速だけでなく,多数同時接続,超低遅延といった特徴を持つ次世代の移動通信システムであり,政府は,2020 年の実現を目指し,研究開発の推進や,各国・地域の政府等との国際連携の強化,周波数の確保等に取り組んでいる。2017 年度には,遠隔医療や,鉄道車両に対する高精細映像配信などの実証試験が行われた。

3.準天頂衛星は,静止軌道上の通信衛星や気象衛星などとの通信を中継し,高速化・大容量化するための人工衛星で,高度約350 km の準天頂軌道に打ち上げられる。政府は,2018 年度から準天頂衛星を4 機体制として,本格的に運用することとしているが,2017 年には,予定されていた準天頂衛星4 号機の打ち上げが行われず,運用開始の遅れが懸念されている。

4. 4 K・8 K 放送とは,現行のハイビジョンを超える超高精細な画質による放送であり, 8 K放送ではハイビジョンの8 倍の画素数で放送される。2016 年には,日本放送協会(NHK)による試験放送が開始されたが, 4 K・8 K 放送の実用化には,各家庭に光ファイバーケーブルを敷設する必要があり,地方を中心に普及率の向上が課題となっている。

5.携帯電話やスマートフォンの利用は日常生活に深い関わりを持つため,その通話料金は国による認可制となっている。また,通信事業者には,自己の保有する設備による全国一律のサービス提供が義務付けられていたが,2017 年には,制限が撤廃され,他の事業者から通信設備を借り受け,自らは通信設備を保有しない事業者によるサービス提供が解禁された。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

選択肢 1 ですが、試験時点において日本では周波数オークション制度未導入です。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は、妥当な記述です。

選択肢 3 ですが、2017 年に4号機が打ち上げられ、4機体制でのサービスが実現しています。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、4K、8K放送は「衛星放送」です。各家庭に必要なのは受信機等です。光ファイバーケーブルではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、電気通信事業法における料金規制について、事前規制(認可制、届出制)は廃止されています。原則、競争を通じて適正性の確保が望まれています。また、事後的規制として業務改善命令が規定されています。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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