公務員試験 H30年 国家一般職(土木) No.39解説

 問 題     

人体に悪影響を及ぼすおそれのある環境汚染物質に関する次の記述の ㋐,㋑,㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・ ㋐は放射性物質の一つであり,半減期が約 8 日と比較的短く,人体に取り込まれた場合,甲状腺に蓄積する。

・ ㋑は揮発性の高い有機化合物の一つであり,化石燃料を扱う工場の跡地等で検出されることが多い。

・ ㋒は大気中に浮遊している浮遊粒子状物質であり,ボイラーや焼却炉などから排出されるばい煙,コークス炉や鉱物堆積場などから排出される粉じんなどに含まれる。また,ガス状大気汚染物質が,大気中で化学反応することでも生成される。

      ㋐        ㋑      ㋒
1.131I(ヨウ素131)    カドミウム  アスベスト
2.131I(ヨウ素131)    ベンゼン   PM2.5
3.137Cs(セシウム137)  カドミウム  アスベスト
4.137Cs(セシウム137)  ベンゼン   アスベスト
5.137Cs(セシウム137)  ベンゼン   PM2.5

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

㋐ですが、甲状腺に蓄積なのでヨウ素です。

㋑ですが、選択肢を見るとカドミウムかベンゼンです。カドミウムは無機物です。ベンゼンが揮発性の高い有機物です。これで㋒は PM 2.5 とわかります。

ちなみに、PM は Particulate matter:粒子状物質です。2.5 は大きさを表しており、粒子径 2.5 μm を意味します。

また、アスベスト(石綿)は、天然の繊維状鉱石です。丈夫で安定なので、吹き付け材などに用いられていました。肺がんや中皮腫を引き起こすリスクから使用が原則禁止されています。

以上より、正解は 2 です。

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