公務員試験 H30年 国家一般職(土木) No.40解説

 問 題     

我が国の上下水道に関する記述㋐~㋓のうち下線部が妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 水道法で定める水道事業は,水道施設の設置や管理などが広域に及ぶため,国土交通省が実施する。

㋑ 浄化槽法における浄化槽は,炊事,風呂,洗濯等による排水や便所からのし尿などを処理の対象とし,工業廃水や雨水を処理の対象としていない。

㋒ 地形が平坦である地域の下水管は,一般に,流速を確保する必要があるため,上流の勾配よりも下流の勾配の方が急になるように設計することが望ましい。

㋓ メタンガスは,下水処理の過程から発生する汚泥から生成することが可能であり,バイオガスとして利用されている。

1.㋐,㋑
2.㋐,㋒
3.㋑,㋒
4.㋑,㋓
5.㋒,㋓

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

㋐ ですが、水道事業を実施する水道事業者は、国が認可した水道事業者(例)広域水道企業団など)が行います。国土交通省が実施するわけではありません。よって、記述㋐は誤りです。

㋑は妥当な記述です。

㋒ですが、流速の確保のためには、上流の勾配を急に設計する方が望ましいと考えられます。よって、記述㋒は誤りです。

㋓は妥当な記述です。ちなみに下水汚泥からのメタンガス生成については、石川県の取組として「メタン活用いしかわモデル」があります。個人的にすごく好きな取組です。産官学連携→地域の成功例を全国へ という素晴らしい事例と感じています。

以上より、正解は 4 です。

コメント