公務員試験 H29年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅱ(1)解説

 問 題     

腸内細菌科に関する次の記述の Ⓐ~Ⓙ に当てはまるものを語群から選び出し、それぞれの番号を記せ。なお、同じ語句を複数回選択してもよい。

「腸内細菌科の菌は、 Ⓐ 嫌気性のⒷ である。多くのものはⒸ のⒹ を持ち、運動性がある。また、オキシダーゼ試験Ⓔ 、カタラーゼ試験Ⓕ である。グルコースを嫌気的にⒼ してⒽ を産生する。腸内細菌科に属する細菌の中には、大腸菌属やⒾ が含まれている。腸内細菌科に属する大腸菌には、病原性を示すものも含まれており、 Ⓙ 大腸菌は、耐熱性のエンテロトキシンを産生するものもある。」

<語群>①リステリア属、②サルモネラ属、③陽性、④陰性、⑤球菌、⑥桿菌、⑦腸管出血性、⑧腸管病原性、⑨毒素原生、⑩酸、⑪ヒスタミン、⑫酸素、⑬合成、⑭分解、⑮鞭毛、⑯線毛、⑰通性、⑱偏性、⑲単毛性、⑳周毛性

 

 

 

 

 

 解 説     

腸内細菌科とは、グラム陰性桿菌、通性嫌気性、ブドウ糖を発酵して酸、ガスを産生する といった特徴を有するグループの総称です。いわゆるヒトの腸内に住む「腸内細菌」とは別物である点に注意が必要です。

多くは周毛性の鞭毛があり、運動性を有します。オキシダーゼ試験陰性、カタラーゼ試験陽性です。代表例は、大腸菌属や、サルモネラ属などです。J ですが、下痢原生大腸菌(5種類に大別され、腸管出血性大腸菌などもこのグループに属します。)の一種である毒素原生大腸菌が、耐熱性のエンテロトキシン産生です。

以上より
A 通性 ⑰
B 桿菌 ⑥
C 周毛性 ⑳
D 鞭毛 ⑮
E 陰性 ④
F 陽性 ③
G 分解 ⑭
H 酸 ⑩
I サルモネラ属 ②
J 毒素原生 ⑨ です。

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