公務員試験 H29年 国家一般職(農学) No.27解説

 問 題     

植物の病徴や診断に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.病原体そのものが繁殖して植物の表面などに露出した特徴的な形態を標徴という。菌類,細菌類,線虫類,ウイルスなどの病気で標徴が確認できる。例えば,菌類によるナス科植物青枯病は,罹患した植物の茎の切り口を水に浸すと菌泥が確認できる。

B.指標植物による診断は,特定の病原に対して特異的若しくは鋭敏な反応を示す植物を用いる生物学的診断の一つである。指標植物には病原ごとにそれぞれ固有な種類があり,例えば,タバコモザイクウイルスの同定にはタバコが使われる。

C.血清学的診断は,血清反応を応用した診断方法である。既知の病原体をウサギなどに注射して抗原を作り,被検試料に作用させて沈降反応の有無で診断する。抗原に蛍光色素を結合させて蛍光顕微鏡を用いて血清反応を調べる ELISA 法は,迅速で感度の高い診断方法である。

D.遺伝子診断法は,病原体に固有な核酸のヌクレオチド配列に着目した診断法で,ウイルスやウイロイドの診断に用いられている。代表的な RTーPCR 法は,病原体の RNA を逆転写して cDNA を合成して,それを鋳型として増幅させ,電気泳動によって診断する方法である。

1.A,B
2.A,D
3.B,C
4.B,D
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

記述 A ですが
標徴についての記述は妥当です。しかし、そうであれば「ウイルス」による病気で「病原体そのものが表面に露出」して確認できる、ということはないと考えられます。よって、記述 A は誤りです。

記述 B は妥当な記述です。

記述 C ですが
血清学的診断で作るのは「抗体」です。抗原を作るわけではありません。よって、記述 C は誤りです。

記述 D は妥当な記述です。

以上より、妥当な記述は B,D です。正解は 4 です。

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