公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.40解説

 問 題     

アルコール発酵と乳酸発酵に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし各元素の原子量は次のとおりとする。H = 1.0、C = 12、O = 16

「充分に生育した酵母を含む、適切な培養液に1.0kgのグルコースを加えその最適な条件下で完全にアルコール発酵させた場合理論上約( ㋐ )kgのエタノール( ㋑ )が生成する。

一方、充分に生育した乳酸菌を含む適切な培養液に1.0kgのグルコースを加えその最適な条件下で完全にホモ乳酸発酵させた場合理論上、約( ㋒ )kgの乳酸が生成する。」
 

 
1 0.51 と約0.49kgの二酸化炭素 0.50
2 0.51 と約0.49kgの二酸化炭素 1.0
3 0.77 と約0.23kgの二酸化炭素 0.50
4 0.77 と約0.23kgの二酸化炭素 1.0
5 1.0 のみ  0.50

 

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

アルコール発酵について
化学式で表すと、C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2 です。係数の比に注目すれば、グルコース 1mol で エタノールが 2mol できます。

グルコース 1kg というのは、C6H12O6 の分子量が 180 なので、1/180 mol です。できるエタノールは、2 倍なので、1/90 mol となります。エタノールの分子量は 46 なのでほぼ 0.5 kg のエタノールが生成されることが読み取れます。従って、正解は 1or 2 です。

乳酸発酵については、化学式を覚えていないかもしれません。問題文中に「ホモ乳酸発酵」とあることと乳酸が C3 化合物 であるという知識さえあれば、グルコースの化学式をちょうど全部 2 で割れば乳酸の化学式になる、ということだろうと推測できます。

C6H12O6 → 2C3H6O3 という化学式で乳酸発酵が表される ということです。そうすると、1kg のグルコース、すなわち 1/180 mol のグルコースから、2/180 mol の乳酸が作られます。そして、分子量が グルコースのちょうど半分なので、90 です。2/180 × 90 = 1 なので理論上、約  1kg の乳酸が生成されると考えられます。

以上より、正解は 2 です。

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