公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.16解説

 問 題     

0.300mol・L-1 の酢酸に、0.200mol・L-1 の酢酸ナトリウム水溶液を加えて、pH = 4.8の緩衝液 1000mL を調製したい。この際、加える酢酸ナトリウム水溶液の体積はおよそいくらか。ただし溶液中の酢酸ナトリウムは完全に解離しているものとし、調製時の条件における酢酸の酸解離定数 Kについて pKa = 4.8とする。

1.300mL
2.450mL
3.600mL
4.750mL
5.900mL

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

緩衝液 と来たので、ヘンダーソン・ハッセルバルヒの式とりあえず思い出しておきます。「pH = pKa + log[ ] / [ ]」という形が最悪思い出せれば、なんとかなることが多いです。log の所は「酸性緩衝液」においては、上がイオン形、下が分子形です。

pH = pKa となる場合なので、分子形とイオン形が1:1です。酢酸が ほとんど解離しないので、全て分子形と考えます。酢酸ナトリウムが完全に解離するということなので、全てイオン形と考えます。

酢酸と酢酸ナトリウムの濃度比が3:2なので、量を2:3で加えれば分子形とイオン形の比がちょうど1:1になると考えられます。全量が 1000mL なので酢酸ナトリウムは 600mL くわえます。

以上より、正解は 3 です。
類題 H28no26

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