公務員試験 H29年 国家一般職(化学) No.15解説

　問 題　　　　　

温度T〔K〕における次の反応

の平衡定数が Kc であるとき T における圧平衡定数 K_P として、最も妥当なのはどれか。ただし、気体定数を R とし、各気体は理想気体として振る舞うものとする。

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

化学反応式の係数の和が、左辺は 4,右辺が 2 なので、平衡定数と圧平衡定数は一致しません。そこで、各気体の分圧について考えます。

まず N₂ の分圧を P_N2 とおきます。理想気体の状態方程式から、P_N2V = n_N2RT です。変形して、P_N2 = (n_N2/V) RT です。ここで、右辺の（　）の中というのは mol/L であり「N₂ の濃度」に他なりません。つまり、P_N2 = [N₂]RT と表すことができます。他の気体も同様に表すことができます。すると、平衡定数 K について

で、圧平衡定数 Kp が　

なので、それぞれの分圧の所に「［　］RT」を代入しまくれば

となります。「下に RT² がのこる」ので、Kp = K(RT)^-2 です。

以上より、正解は 1 です。