公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.32解説

 問 題     

次は,田畑輪換による土壌の変化に関する記述であるが,A~Eに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「一般に,水田地帯の地下水位は高く,耐湿性の劣る畑作物の栽培には適さないため, Aの悪い土壌では暗渠施工や深耕が行われる。畑転換後,土壌の乾燥が進むと粗孔隙が増え,B が進み,通気性が良くなる。

水田は,灌漑水からの養分供給があることや,湛水条件で栽培するため,畑に比べて有機物の分解が遅いことから,肥沃度が高い。しかし,畑地として年数が経過すると,地力窒素は硝酸化するとともに置換性塩基が流亡し,土壌はC しやすくなる。したがって,有機物,リン酸質資材,炭酸カルシウムなどの施用が必要となる。

畑転換当初は,土壌中の病原菌や線虫の密度がD 。また,雑草の発生相が変化するため,普通畑よりも雑草の発生量はE 傾向がある。」

/ABCDE
1.透水性団粒の形成酸性化高い多い
2.透水性単粒の分散アルカリ化高い少ない
3.透水性団粒の形成酸性化低い少ない
4.保水性単粒の分散アルカリ化低い多い
5.保水性団粒の形成アルカリ化低い少ない

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

C が判断しやすいです。
塩基が流亡するのだから、土壌は「酸性化」します。これで正解は 1 or 3 です。

畑転換当初は、病原菌や線虫密度は低く、雑草の発生量も比較的少ない傾向にあります。

以上より、正解は 3 です。

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