公務員試験 H28年 国家一般職(農学) No.18解説

 問 題     

果樹栽培の特徴に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.果樹栽培の適地を決める最も大きな気象要因は,温度や降水量である。農林水産省は,果樹栽培に適した自然条件に関する基準を定めており,気温については,年平均気温などが示され,降水量については,ブドウやオウトウなどで,マイナス要因としての上限値が示されている。

B.栽植の様式には,正方形植え,長方形植え,並木植えなどがあり,大型の農業機械の走行には正方形植えが適する。植付け時期は,落葉果樹では落葉直後(秋植え)か発芽前(春植え)が,常緑果樹では秋植えが一般的である。

C.老木化が進み,果実の生産性が低下した園地は改植する必要がある。同じ種類の果樹を連続して栽植すると,後代の生育が劣ったり,樹が枯死したりする忌地現象がみられることがあるため,別の種類の果樹を栽植する,土壌消毒や客土を行うなどの対策が必要である。

D.果樹の栽培管理には多くの労力と時間を必要とするため,樹高を低く,疎植にして作業効率を高める矮化栽培法が開発された。我が国では,リンゴの矮性穂木を用いた矮化栽培が広く行われている。

1.A,C
2.A,D
3.B,C
4.B,D
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

記述 A は妥当な記述です。

記述 B ですが
機械が走る部分をとるために、長方形植えか並木植えが推奨されます。また、常緑果樹では(低温に対して弱いため)春植えが一般的です。よって、記述 B は誤りです。

記述 C は妥当な記述です。

記述 D ですが
矮性「台木」を用いた矮化栽培が広く行われています。よって、記述 D は誤りです。

以上より、妥当な記述は A,C です。正解は 1 です。

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