公務員試験 H27年 国家専門職(教養) No.33解説

 問 題     

地震に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. 地震発生と同時に地震波であるP波とS波は震源から同時に伝わり始めるが縦波であるP波の方が横波であるS波より速く伝わる。両者の波の観測点への到達時刻の差を初期微動継続時間といい震源から観測点までの距離に比例してこの時間は長くなる。

2. 地球内部は地殻マントル核の三つに分けられる。マントルは地震が発生した際にS波が伝わらないことから固体であると推定され核はP波の伝わる速度がマントルに比べて速いことから液体であると推定されている。

3. 世界で起きる地震はプレート内部の地殻深部で起きるものが多い。我が国で地震の発生が多いのは日本列島全体が太平洋プレートの上にあるからであり、アルプス-ヒマラヤ地域で比較的発生が多いのもこの地域がユーラシアプレートの中央に位置しているからである。

4. 地震の大きさは通常マグニチュードと震度で表される。マグニチュードは地震の規模を示し地震波のエネルギーはマグニチュードが1大きくなると約2倍になる。一方震度は地震の強さを示し震度が1大きくなると地震の伝達範囲は4倍に広がる。

5. 断層は地震による地層のずれで発生しずれ方によって正断層と逆断層の二つのいずれかに分類される。逆断層は断層面が滑りやすく地震が発生するたびにずれる断層で活断層とも呼ばれる。一方正断層は一度ずれると断層面が固着するので再び地層がずれることはない。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は、妥当な記述です。「P=Primary:初期の→縦波→速い」 を確実に覚えておくとよいです。

選択肢 2 ですが、核は固体です。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが、地震が発生しやすいのは「プレート境界部」です。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが、これは頻出!絶対きりたい選択肢です。マグニチュードは「2上がったら、エネルギー 100 倍」です。また、震度はその場所での揺れの程度を示し、10段階で表されます。地震の伝達範囲を表すわけではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、「再びずれることはない」が明らかに誤りです。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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