公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.2食品化学Ⅱ(2)解説

 問 題     

魚肉の鮮度指標に関する次の記述のA~Jに当てはまるものを語群から選び出しそれぞれの番号を記せ。

「魚肉の鮮度指標としてよく用いられるのがA 値である。魚肉は死後 B を起こすがこのとき ATP は自己消化の作用で ATP→ADP( C )→AMP( D )→IMP( E )→HxR( F )→Hx( G )と分解される。

A 値はH ほど鮮度の良いことを意味し即殺魚ではI%以内程度であり刺身用はJ %以内程度が適当とされている。」

<語群>①F、②アデノシン一リン酸、③軟化、④硬直、⑤ヒポキサンチン、⑥イノシン酸、⑦発酵,⑧アデノシン二リン酸、⑨VBN、⑩イノシン、⑪グルタミン酸、⑫30、⑬10、⑭フマル酸、⑮低い、⑯K、⑰高い、⑱20、⑲リンゴ酸、⑳ヒドロコルチゾン

 

 

 

 

 

 解 説     

魚肉の鮮度判定指標といえば 「K 値」です。死後、魚肉は硬直しますが、その後魚肉の ATP は酵素的に分解されて、「ATP→ADP→AMP→IMP(イノシン酸)→HxR(イノシン)→Hx(ヒポキサンチン)」という順に分解されます。これを自己消化と呼びます。

一連の反応は、IMP分解速度が律速です。ATP関連化合物総量がほぼ一定なので、総量中の HxR+Hx の百分率を K 値と呼びます。値が「低い」ほど鮮度がよいです。即殺魚では 「10」% 以下、刺身用なら 「20」% 以下が適当です。 20~60% 程度が、調理加工向けの鮮度とされます。

以上より
A K ⑯
B 硬直 ④
C アデノシン二リン酸 ⑧
D アデノシン一リン酸 ②
E イノシン酸 ⑥
F イノシン ⑩
G ヒポキサンチン ⑤
H 低い ⑮
I 10 ⑬
J 20 ⑱ です。

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