公務員試験 H26年 国家専門職(食品衛生監視員) No.2食品化学Ⅱ(1)解説

 問 題     

亜硝酸に関する次の記述のA~Iに当てはまるものを語群から選び出しそれぞれの番号を記せ。

「食肉の加工には亜硝酸が用いられる。これは肉に含まれている色素タンパク質であるA と亜硝酸のB によって生じたC との反応によりD 色のE を生成させるためである。

このように肉色の固定に用いる亜硝酸は肉製品の風味を向上させさらにはF 菌の増殖を抑制する効果がある。しかし同時にG性のあるH の生成も問題になるため亜硝酸の含有量は亜硝酸根として最終肉製品でI g/kg 以下に規制されている。」

<語群>①サルモネラ属、②ボツリヌス、③発がん、④暗赤、⑤紅、⑥酸化、⑦メラノイジン、⑧ミオグロビン、⑨還元、⑩ニトロソミオグロビン、⑪ニトロソアミン、⑫0.5 、⑬0.07、⑭一酸化窒素、⑮脱水反応、⑯一酸化炭素、⑰遺伝毒、⑱ホルムアルデヒド

 

 

 

 

 

 解 説     

亜硝酸は発色剤として用いられます。硝酸塩の「還元」で生じた 「NO」 が肉に含まれる「ミオグロビン」中の鉄イオンと結合することで、「ニトロソミオグロビン」となり、「赤色」を保持します。亜硝酸には、特に「ボツリヌス」菌増殖抑制効果もあります。

一方で、「発がん性」のある「ニトロソアミン」の生成も問題になるため、残留量に基準があります。肉製品では 「70ppm」 です。これは 1kg あたりで 0.07g となります。ちなみに、魚肉ソーセージや魚肉ハムには、本試験時 5ppm と規定されていました。⑬は、この基準との混同を狙ったものと考えられます。

以上より
A ミオグロビン ⑧
B 還元 ⑨
C 一酸化窒素 ⑭
D 紅 ⑤
E ニトロソミオグロビン ⑩
F ボツリヌス ②
G 発がん ③
H ニトロソアミン ⑪
I 0.07 ⑬ です。

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