問 題
生体膜に関する次の記述の ㋐ ~ ㋓ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「生体膜を構成する脂質のうち主要なものは ㋐ であり一つの極性部分と二つの長い疎水性の ㋑ の部分を有している。水相では ㋐ は疎水性相互作用により脂質二重層を形成する。そのため生体膜は表面が ㋒ の性質を内部が ㋓ の性質を有する。」
㋐ | ㋑ | ㋒ | ㋓ | |
1. | リン脂質 | 脂肪酸の炭化水素鎖 | 疎水性 | 親水性 |
2. | リン脂質 | 脂肪酸の炭化水素鎖 | 親水性 | 疎水性 |
3. | リン脂質 | イソプレノイド鎖 | 疎水性 | 親水性 |
4. | コレステロール | イソプレノイド鎖 | 疎水性 | 親水性 |
5. | コレステロール | イソプレノイド鎖 | 親水性 | 疎水性 |
正解 (2)
解 説
脂質二重層を形成する脂質はリン脂質です。(※これは基礎知識です。)リン脂質はリン酸基と二つの脂肪酸部分を有する構造です。脂質二重層は疎水性を内側に向けた二重膜です。以下の図のようなイメージです。
表面はリン酸基 = 親水性の部分 が整列しています。従って、表面は親水性、内部が疎水性 の性質を有します。
以上より、正解は 2 です。
ちなみに、コレステロールは平面形の分子であり、脂質二重層の隙間に入り込み「膜の流動性」を大きく左右します。
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