公務員試験 H26年 国家一般職(化学) No.37解説

 問 題     

タンパク質中のアミノ酸残基に関する記述 ㋐~㋓ のうちから妥当なもののみを選び出しているのはどれか。

㋐ プロリンは、環状の構造をしており α – へリックス構造の安定化に寄与することからプロリンを多く含む領域は安定な α – へリックス構造をとる。

㋑ ヒスチジンは、イミダゾール環窒素に孤立電子対があり金属と配位結合することができる。ヘモグロビンやシトクロムなど金属を含むタンパク質に含まれる。

㋒ システインは、SH 基の酸化により同じペプチド鎖又は他のペプチド鎖のシステインとの間にジスルフィド結合を形成する。

㋓ グルタミンとアスパラギンは、生理的な pH 範囲で側鎖が負電荷をもちイオン結合することによりタンパク構造の安定化に寄与する。

1. ㋐ ㋑
2. ㋐ ㋒
3. ㋑ ㋒
4. ㋑ ㋓
5. ㋒ ㋓

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

記述 ㋐ ですが
プロリン 及び グリシン は αーヘリックスを特に作りにくいアミノ酸です。記述㋐は誤りです。

記述㋑、㋒は正しい記述です。この2つを確実に判断したい問題です。

以上より、正解は 3 です。

記述㋓ですが
この記述は「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」についての記述です。グルタミン、アスパラギンは、「側鎖がアミド」のアミノ酸です。生理的な pH 範囲では電荷を有しません。記述㋓は誤りです。

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