公務員試験 H26年 国家一般職(化学) No.36解説

 問 題     

ポリエチレンには、低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンがある。記述 ㋐ ~ ㋓ のうちから低密度ポリエチレンに当てはまるものとして妥当なもののみを選び出しているのはどれか。

㋐ 60°C 程度、常圧から2.0× 106Paの圧力下で Ziegler-Natta 触媒を用いて合成される。
㋑ シート状にして透明な袋の原料に用いられる。
㋒ 分子に枝分かれが少なく結晶領域が多い。
㋓ 柔軟性があり加工しやすいが機械的な強度に劣る。

  1. ㋐ ㋑
  2. ㋐ ㋒
  3. ㋑ ㋒
  4. ㋑ ㋓
  5. ㋒ ㋓

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

低密度ポリエチレンは、高圧下においてラジカル重合反応で生成されます。添加物不要である点が特徴です。高密度ポリエチレンは、チーブラー(Ziegler)触媒を用いた重合反応で生成されます。より強靭、耐熱性に富みます。

低密度と高密度の違いは、「枝分かれが多く結晶性が低くて密度が低い」 か、「枝分かれが少なく結晶性が高くて密度が高い」 かの違いです。

従って、㋐、㋒が誤りです。
㋑、㋓は妥当な記述です。

以上より、正解は 4 です。

コメント