公務員試験 2020年 国家一般職(行政) No.41解説

 問 題     

我が国等の財政制度に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1.我が国の会計年度については,財政法において4 月1 日から翌年3 月31 日までの1 年間である旨を規定しているが,諸外国においては,例えば,英国,フランスは1 月から,ドイツは我が国と同じく4 月から,米国は10 月からとされており,会計年度の始期は国によって異なっている。

2.財政法第5 条は,戦前・戦中に大量の国債発行が日本銀行引受けによって賄われた結果,激しいインフレーションを引き起こしたことへの反省に基づき,日本銀行による公債引受けを原則として禁じている。一方,同条ただし書において,特別の事由がある場合においては,国会の議決を経なくとも日銀の公債引受けが可能であるとされており,財務省証券や一時借入金などの短期の資金繰りが,この「特別の事由」として認められている。

3.完成までに複数会計年度かかるような事業は,その経費の総額や年度ごとの支出額を見積もり,あらかじめ国会の議決を経た上で支出することになっている。このような経費を継続費といい,その年限は原則5 か年度以上と定められている。現在,継続費の制度は公共事業などの予算に広く用いられている。

4.年度開始までに本予算が成立しない場合,本予算が成立するまでの間の必要な経費の支出のために暫定的な予算が必要となるが,これを暫定予算という。暫定予算は,その性質上,必要最小限度の支出に限られ,本予算が成立すれば失効し,本予算に吸収される。また,暫定予算も本予算同様国会の議決を必要とする。

5.政府関係機関とは,特別の法律により設立された法人で,その資本金の一部が政府出資である機関を指し,現在,13 機関から成る。これらの機関は公共の利益を目的とした事業を行っていることから,それらの予算については国の予算と同様,国会に提出され議決を受けることとなっている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが
諸外国の会計年度について、米国は 10 月から 9 月、ドイツ、フランスは 1 月から 12 月です。(H27no41)。「ドイツは我が国と同じく4 月から」ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
公債の発行について,日本銀行による公債の引受けは原則として禁止されています。ただし,特別の事由がある場合においては,国会の議決を経た金額の範囲内で,日本銀行による公債の引受けが認められています。(2019no41)。「国会の議決を経なくとも」ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
財政法第 14 条の 2 によれば、継続費は最大 5 箇年です。ただし、予算を以て、国会の議決を経て更にその年限を延長することができます。(H30no41)。「原則 5 か年度以上」ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
暫定予算についての記述です。

選択肢 5 ですが
政府関係機関とは、特別の法律によって設立された法人で、その資本金が全額政府出資であり,予算について国会の議決を必要とする機関です。株式会社日本政策金融公庫、株式会社国際協力銀行を含む4機関が本試験時点で該当します。(H30no41)。「資本金の一部」ではありません。また、「現在、13 機関から成る」わけではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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