2020年 国家一般職(高卒 技術) No.89 建築施工 解説

 問 題     

鉄筋コンクリート工事に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ せき板に合板を用いる場合には、一般に、直射日光によりせき板の表面を十分乾燥させてから使用する。

㋑ 鉄筋の切断や折曲げは、一般に、鉄筋の性質が熱によって変化しないよう常温で行う。

㋒ コンクリートの打継ぎは、一般に、打継ぎ面をできるだけ乾燥させてから行う。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

㋐ ですが
せき板とは、コンクリートの形をつくるための、せき止めるための板です。硬化されていないコンクリートが触れた時に、板がコンクリートの水分を吸水することで硬化不良の原因にならないよう乾燥させます。その際、直射日光で乾燥させると、コンクリート硬化不良の原因となるリグニンなどの抽出量が増えます。そのため、直射日光を避けて保管します。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
鉄筋の加工を加熱しながら行うと、その部分がもろくなったりするため、常温加工で行います(H27 no90 鉄筋コンクリート工事)。

㋒ ですが
コンクリートの打ち継ぎとは、硬化し終わっているコンクリートに、コンクリートを継ぐことです。打ち継ぎ面は散水をして十分吸水させ、湿潤状態で行います。継いだコンクリートの水分を吸収してしまうことを避ける、接合面をきれいにするといった意義があります(H27 no90 鉄筋コンクリート工事)。よって、記述 ㋒ は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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