公務員試験 2019年 国家一般職(行政) No.66解説

 問 題     

次は,『世界子供白書 特別版 2010』(日本語版)の「子どもの権利条約」(「児童の権利に関する条約」)に関する記述を抜粋したものであるが,A,B,Cに当てはまるものの組合せとして妥当なのはどれか。

「子どもの権利条約」は,1989 年11 月20 日に国連総会において採択され,翌1990 年の9 月2 日に発効した。この条約は,最も包括的な人権条約であり,子どもたちの権利の促進及び保護のための法律文書である。ほかの国際人権文書の中にも子どもの権利を守る条項はあるが,「子どもの権利条約」は,子どもたちに関連する権利全体(経済的,社会的,文化的, 市民的,政治的権利)について明言した最初の法律文書である。またこの条約は,子どもたちを, A として明確に認めた,最初の国際文書でもある。(中 略)

「子どもの権利条約」には,特にB など,それまであまり幅広く明言されていなかった子どもの権利が盛り込まれており,子どもたちに向けたいかなる行動においても,子どもたちの最善の利益を最優先に考慮すべきであることが明記されている。(中 略)

その前文と条項全体を通して,「子どもの権利条約」は,子どもたちの成長と幸福な暮らしにおいてC が重要な役割を果たすことを強調し,(中 略)また,締約国に対しては, Cがその責任を果たすために必要なあらゆる手段を提供するよう義務付けている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

子どもの権利条約において、「子ども」とは、18歳未満です。そして、すべての子どもが平等に大人と同じ人間として扱われ、主体的に生きる権利を持つ存在として定められています。A と対応するのは「自身の権利を能動的に保有する社会的行為者」です。

B ですが「それまであまり幅広く明言されていなかった」という点に注目すると「参加する権利」を選べるのではないでしょうか。

記述 C ですが
子どもたちの成長と幸福な暮らしにおいて「家族」が重要な役割を果たすことが強調されています。

以上より、正解は 4 です。

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