公務員試験 2019年 国家一般職(行政) No.36解説

 問 題     

45 度線分析の枠組みで考える。ある国のマクロ経済の体系が次のように示されている。

この経済の完全雇用国民所得が 1040,I = 90,G = 100 であるとき,経済の需給ギャップに関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1. 10 のインフレ・ギャップが存在している。
2. 10 のデフレ・ギャップが存在している。
3. 20 のインフレ・ギャップが存在している。
4. 20 のデフレ・ギャップが存在している。
5. 40 のデフレ・ギャップが存在している。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

45 度線分析の枠組みとあるので、YD = b + cY という形にして考えていくということです。(類題 H30no36)。Y = YD を、上の式にだけ代入します。YD = C + I + G です。

第 2 式 及び、I = 90,G = 100 を代入すれば、YD = (60 + 0.75Y) + 90 + 100 です。整理すれば、YD = 0.75Y + 250 ・・・(1) です。

横軸に Y 、縦軸に YD をとり、45 度線、及び (1) をグラフで表すと下図のようになります。

 

まず、上図の交点を計算します。
YD = Y を代入して Y = 0.75Y + 250 を解けば、0.25Y = 250 より、Y = 1000 です。均衡国民所得は 1000 とわかりました。

完全雇用国民所得が 1040 なので、元の式 である YD = 0.75Y + 250 の Y に 1040 を代入します。すると、YD = 0.75 × 1040 + 250 = 1030 です。下図のような関係とわかります。

従って、10 の「デフレギャップ」となります。

以上より、正解は 2 です。

コメント