公務員試験 H30年 国家一般職(行政) No.36解説

 問 題     

45 度線分析の枠組みで考える。ある国のマクロ経済が,次のように示されているとする。

いま,この経済のデフレ・ギャップが 26 であるとき,現在の均衡国民所得は,完全雇用国民所得をどれだけ下回っているか。

1. 30
2. 40
3. 50
4. 60
5. 70

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

45 度線分析の枠組みとあるので、YD = b + cY という形にして考えていくということです。Y = YD を、一番上の式にだけ代入します。YD = C + I + G です。第 2 式と第 3 式を代入すれば、YD = {20 + 0.6(Y – 0.2Y)} + 240 です。展開して整理すれば、YD = 0.48Y + 260 ・・・(1) です。横軸に Y 、縦軸に YD をとり、45 度線、及び (1) をグラフで表すと下図のようになります。

交点を計算して求めます。YD = Y を代入して Y = 0.48Y + 260 を解けば、0.52Y = 260 より、Y = 500 です。現在の均衡国民所得は 500 とわかりました。

デフレ・ギャップが 26 ということなので、(1) のグラフを上に 26 あげた時の交点が、完全雇用所得を表します。(1) のグラフを上に 26 あげれば、YD = 0.48Y + 286 です。交点の座標は Y = 0.48Y + 286 を 解けば求めることができます。計算すると、0.52Y = 286 より、Y = 550 です。550 - 500 =50 です。

以上より、正解は 3 です。

 

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