H30年 大気特論 問11 問題と解説

排煙脱硝技術の一つであるアンモニア接触還元法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 現在主に用いられている脱硝触媒は、酸化チタンを担体とし、酸化バナジウムを活性金属とするものである。
  2. 脱硝反応では、理論上、排ガス中の一酸化窒素と注入したアンモニアが、1:1のモル比で反応する。
  3. 脱硝触媒の性能低下は、ある時点で急激に発生する。
  4. 脱硝触媒の性能低下には、熱的、化学的、物理的な要因がある。
  5. 触媒寿命は個々の装置によって差異はあるものの、一般にガス燃焼ボイラーよりも石炭燃焼ボイラーのほうが短い。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

ある時点で急激に性能が低下するといえば「破過」という言葉を連想するかもしれませんが、これは活性炭などに対する吸着の際によく起こる現象です。脱硝触媒の性能低下はこのように急激な下がり方ではなく、徐々に経年劣化していくので、(3)の記述が不適当です。

また、選択肢(1)と(2)の内容も重要なので、ぜひ押さえておいてください。(2)の記述を化学反応式で表すと以下のようになります。

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