IPCCの第四次報告書によると、次の温室効果ガスのうち、大気中寿命の最も長いものはどれか。
- 一酸化二窒素
- 二酸化炭素
- メタン
- トリクロロフルオロメタン(CFC-11)
- トリフルオロメタン(HFC-23)
正解 (5)
解 説
まず、(2)の二酸化炭素は特定の大気中寿命を持ちません。それは、二酸化炭素が大気と海洋と陸上生物圏の間を連続的に循環し、時間スケールの異なるさまざまな過程が関与しているため、一概に大気中寿命を確定できないからです。そこで、二酸化炭素も長寿命ガスの一種ではありますが、ここでは除外します。
ほかの選択肢を含め、主要な温室効果ガスの大気中寿命は次の通りです。(IPCC 2021より)
- 六フッ化硫黄:1000年
- HFC-23 :228年
- 一酸化二窒素:109年
- CFC-11 :52年
- HCFC-22 :12年
- メタン :12年
- 二酸化炭素 :なし (一定ではなく変動する)
よって、選択肢の中では(5)の「トリフルオロメタン(HFC-23)」が最も長寿命となるので、正解は(5)です。
細かい数字を覚えておく必要はないかと思いますが、類題がたまに出題されているので、大まかな長短関係は押さえておくとよいかもしれません。
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