塩素又はオゾンによる酸化に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 水中にアンモニアが存在すると、塩素と結合してクロロアミンを生じる。
- 塩素を水に溶かすと、pHが9.5以上ではClO–はほとんど存在しない。
- 塩素は水の消毒や水中の有機物の酸化分解に用いられる。
- オゾンは塩素より強い酸化力を有する。
- オゾン発生には、高圧無声放電法を用いている。
正解 (2)
解 説
塩素を水に溶かすと次亜塩素酸(HClO)が生成しますが、これはpHによって分子の形をとったりイオンの形をとったりします。
上記の化学反応式を見てもわかる通り、酸性条件下ではプロトン(H+)が増えるので、ルシャトリエの原理により平衡の矢印が左側に傾きます。よって、この場合、次亜塩素酸はイオンの形(ClO–)ではなく分子の形(HClO)を取りやすくなります。
一方、塩基性条件下ではプロトン(H+)がなくなるので平衡の矢印は右側に傾き、次亜塩素酸は分子の形(HClO)からイオンの形(ClO–)へと変化します。
よって、(2)に関して、pHが9.5以上でほぼ存在しないのは「ClO–」ではなく「HClO」のほうです。
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