代表的なプロドラッグ

プロドラッグとは、体内で代謝を受けて薬理活性を示す薬物の総称です。そのままだと消化管で分解を受けたり、吸収が悪かったりといった問題点を解消することができます。

プロドラッグとする、主な目的は消化管吸収の増大や、副作用減少などの他、苦味の軽減、持続性の向上などがあげられます。代表的なプロドラックは、バカンピシリン (抗菌剤)、ドキシフルリジン (抗がん剤)、インドメタシンファルネシル (解熱、鎮痛、抗炎症)、テガフール (抗がん剤)などがあります。

バカンピシリン
代謝されてアンピシリンになります。目的は、消化管吸収の増大です。

ドキシフルリジン
代謝されてフルオロウラシルになります。目的は、標的部位への選択的移行性の増強です。

インドメタシンファルネシル
代謝されてインドメタシンになります。目的は、消化管に対する副作用の軽減です。

テガフール
代謝されてフルオロウラシルになります。目的は、持続性の向上です。

それぞれの構造は、以下の通りです。
構造式は KEGG より引用。

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