ペプチド性ホルモン

ホルモンは、主として血中に分泌され、少量で特異的な作用を発揮する物質の総称です。構造に注目した分類では、ペプチドホルモン、アミノ酸誘導体ホルモン、ステロイドホルモン の3つに分類されます。本項目では、ペプチドホルモンについてまとめます。

ペプチドホルモンは、実体がペプチドであるホルモンのことです。ペプチドとは、アミノ酸が数個から数百個程度つながった物質の総称です。代表例はインスリン、グルカゴン、オキシトシン、バソプレシンなどです。インスリン、グルカゴンについては、生化学まとめ インスリンとグルカゴンの役割 を参照してください。

オキシトシン、バソプレシンは共に脳下垂体後葉から分泌されます。9 aa (amino acid) からなる環状ペプチドです。これらのホルモンは視床下部で合成された後に、脳下垂体後葉に蓄積されており、神経興奮を機に分泌されます。

オキシトシンは、出産や母乳生成に関与するホルモンです。子宮平滑筋を収縮させ、分娩を誘発したり、乳腺平滑筋を収縮させることで乳汁を出す作用を有します。

バソプレシンは、抗利尿ホルモン(ADH:Antidiuretic hormone)とも呼ばれます。集合管において、アクアポリンという水を通過させるチャネルを介して、水の透過性を高めることにより、再吸収を促進して抗利尿作用を示します。

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