国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問92解説

 問 題     

哺乳類の上皮組織に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 表皮は数層の異なる細胞層から成っており、その最表層には角質層が、最下層には顆粒層がある。

㋑ 表皮には、皮膚の色調に関与するメラノサイト (色素細胞) や免疫機能を担うランゲルハンス細胞が存在する。

㋒ 上皮組織の接着構造のうち、タイトジャンクション (閉鎖帯) と呼ばれる接着構造は、細胞間接着面の最も基底側に存在する。

㋓ アドへレンスジャンクション (接着結合) と呼ばれる接着構造の形成には、カドヘリンが関与している。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
皮膚は表皮と真皮からなります。表皮は5層に分類されます。表面から順に、角質、淡明、顆粒、有棘、基底層です。最下層は「基底」層です。「顆粒」層ではありません。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
メラノサイトやランゲルハンス細胞についての記述です。

㋒ ですが
タイトジャンクションとは、皮膚最表面である表皮を構成する顆粒層に存在し、隣接細胞の間隙を埋める細胞接着装置です。「最も基底側」ではありません。㋒ は誤りです。

㋓ は妥当です。
接着結合についての記述です。


以上より、正解は 4 です。

類題 薬剤師国家試験 100-111 
https://yaku-tik.com/yakugaku/100-111/

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