国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問97解説

 問 題     

遺伝的組換えに関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「二つの連鎖した遺伝子について、顕性 (優性) と潜性 (劣性) の対立遺伝子をもつ二重ヘテロ接合体を潜性ホモ接合体と交配した。得られた 600 個体の子孫の遺伝子型と数は、

AB/ab 88 個体
Ab/ab 212 個体
aB/ab 208 個体
ab/ab 92 個体

であった。これら遺伝子間の組換え頻度は ㋐ である。二重ヘテロ接合体の遺伝子型は ㋑ であり、潜性対立遺伝子は ㋒ の位置にある。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

検定交雑の問題と考えればわかりやすいと思われます。検定交雑では、潜性ホモ接合体と交配するので、作られる配偶子がそのまま形質として現れます

組換えの問題なので、「A/a」と「B/b」は連鎖しています。多い方が連鎖している組み合わせなので「Ab」と「aB」が連鎖しています。組換えでできるのが「AB」と「ab」の組み合わせです。


㋐ ですが

組換え頻度は、組み変わった配偶子/全配偶子 で求めることができます。[AB] 88 + [ab] 92 = 180 が組み変わった配偶子です。 180/600 = 0.3 です。正解は 2 or 3 です。

㋑ ですが
連鎖しているのが「Ab」と「aB」なので「Ab/aB」です。これにより㋒は「相反」とわかります。


以上より、正解は 3 です。

類題 H26no98 交配実験
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-26-98/

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