国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問22解説

 問 題     

14 族元素に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 常温・常圧下のケイ素、ゲルマニウムには、ダイヤモンド構造の単体とグラファイト構造の単体が存在し、グラファイト構造の方が安定である。

㋑ ケイ酸ナトリウム (Na2SiO3) に水を加えて加熱すると、強い塩基性の水ガラスが得られる。

㋒ 隣接するC-C 間の共有結合距離は、グラフェンよりダイヤモンドの方が長い。

㋓ ダイヤモンド構造をとるケイ素の単体は半導体に分類されるが、ダイヤモンド構造をとるゲルマニウム、スズの単体は金属に分類される。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑、㋒
4.㋒、㋓
5.㋓

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
常温・常圧下において、ケイ素、ゲルマニウムは共にダイヤモンド構造の方が安定です。㋐ は誤りです。

㋑ は妥当です。
水ガラスの生成法についての記述です。

㋒ は妥当です。
グラファイトの C ー C 結合距離は、ベンゼンにおける結合距離とほぼ同じです。

㋓ ですが
ダイヤモンドをとるケイ素の単体は半導体です。ゲルマニウムの単体は半導体に分類されます。スズの単体は金属です。ゲルマニウムについての記述が妥当ではありません。㋓ は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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