国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R3年 問88解説

 問 題     

ヒトの血液凝固に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 血友病 A は、先天性の血液凝固第Ⅷ因子の欠如が原因で発症する疾患であり、女性に多い。

㋑ 活性化血液凝固第 Ⅹ 因子、Ca2+ 及び血液凝固第 Ⅴ 因子の複合体は、フィブリノーゲンをフィブリンに変換する。

㋒ ほとんど全ての血液凝固因子は、肝臓において産生され、血液中に放出される。

㋓ 尿中には、プラスミノーゲンをプラスミンに変換する反応を触媒する酵素が存在している。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
血友病は、遺伝性血液凝固異常症です。血が固まりにくいため、軽い出血が命取りになります。第 Ⅷ 因子が欠乏する血友病 A と、第 Ⅸ 因子が欠乏する血友病 B があります。X 染色体における伴性劣性遺伝をし、男性のみに発症します。「女性に多い」わけではありません。㋐ は誤りです。

㋑ ですが
記述にある複合体は「プロトロンビンをトロンビンに転換」します。フィブリノーゲンをフィブリンに変換するわけではありません。㋑ は誤りです。

㋒、㋓ は妥当です。


以上より、正解は 5 です。

類題 H26 no88
https://yaku-tik.com/yakugaku/km-26-88/

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