国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問27解説

 問 題     

液体と固体が互いに離れた状態から液体が固体に付着し、その後、図のように液体と固体の接触線で力がつり合った状態で静止した。ここで、θ は接触角、γLG は液体の表面張力、γSG は固体の表面張力、γSL は固体と液体の界面張力である。

付着前後での自由エネルギー変化より、液体と固体を引き離すのに必要な単位面積当たりの仕事 WA は、WALG + γSG – γSL となる。θ = 30°、γLG = 2.00 ×10-2 N・m-1 であるとき、WA の値はおよそいくらか。

1. 3.00 × 10-2 J・m-2
2. 3.15 × 10-2 J・m-2
3. 3.41 × 10-2 J・m-2
4. 3.73 × 10-2 J・m-2
5. 4.00 × 10-2 J・m-2

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

力がつり合って静止 というのがポイントです。

横方向に注目すれば
γSG = γLG cos 30° + γSL です。

従って
WA = γLG + γSG – γSL
= γLG + (γLG × √3/2 + γSL) – γSL
= (1+√3/2) γLG です。

γLG = 0.02 、√3 ≒ 1.73 なので
WA = 0.02 + 0.0173 
≒ 3.73 × 10-2 です。

以上より、正解は 4 です。

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