国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R1年 問104解説

 問 題     

植物の繁殖戦略に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 植物には、自家不和合性や、雌雄が時間的・空間的に隔離されて成熟するなどの自殖を回避するメカニズムをもつものがある。

㋑ 一般的に、繁殖コストが低い生息環境においては、成長よりも繁殖への資源配分を大きくする方が適応的である。

㋒ 極相に達した森林のように安定した環境においては、内的自然増加率を最大にする r 選択が働き、高い競争力と樹高をもつ樹種が進化しやすい。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋑、㋒
4.㋐、㋒
5.㋑、㋒

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ は妥当な記述です。

㋑ は妥当な記述です。
繁殖コストが低いということは繁殖しやすい環境です。せっかくいい環境にいるんだから繁殖に資源大きくした方が適応的です。一例としては、同じお金もってる状態で、田舎にいる時とコミケ好きがコミケに行った時、どっちでお金使ったらより楽しいものがいっぱい手に入るか というイメージで理解しやすいのではないでしょうか。

㋒ ですが
内的自然増加率を高くするr-選択は、生態系の初期段階でよく見られます。対応する k – 選択が極相に達した段階でよく見られます。環境が安定しているから、じっくりと育つ樹種が進化しやすいと考えられます。㋒ は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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