国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問88解説

 問 題     

体温の調節に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ ヒトの体温は、環境の明暗とは無関係に、睡眠覚醒のサイクルに同調する。

㋑ 白色脂肪細胞は、ミトコンドリアに富んでおり、寒冷条件下で交感神経が活性化した際に起きる非震え熱産生において重要な役割を果たしている。

㋒ 寒冷刺激により誘発される震えの際に起きる筋収縮は、外部への仕事が少ないので、エネル
ギーは効率よく熱に変換される。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
ヒトの体温は確かに睡眠覚醒のサイクルに同調します。眠くなると深部体温が下がり、熱を逃がすため表面が温かくなります。そして、睡眠覚醒のサイクルは環境の明暗で調節されます。従って、体温が「環境の明暗に無関係」とはいえないと考えられます。よって、㋐ は誤りです。

㋑ ですが
ミトコンドリアに富むのは「褐色」脂肪細胞です。よって、㋑ は誤りです。

㋒ は妥当な記述です。

以上より、正解は 5 です。

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