国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問27解説

 問 題     

表面には、分子間に働く力によって収縮しようとする力が作用している。単位長さ当たりのこの力を表面張力という。

図のように、鉛直方向の一定の力 f で、長さ l の細い針金を液体の中からゆっくり引き上げる。液体の薄膜(液膜)の高さが h から Δh だけ変化するとき、新たな表面を生成するのに必要なエネルギーとこの間に液膜系になされた仕事は等しい。この液膜の表面張力 c として最も妥当なのはどれか。ただし、重力のポテンシャルは無視でき、c は時間により変化しないものとする。

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

液膜系になされた仕事は 「f × Δh」・・・(1)です。

一方、表面張力を用いてこの仕事を表すと、γ × 面積変化 です。表面は表裏の2面あるため γ × {2 × (l × Δh)} ・・・(2)です。

(1)=(2)なので、γ について解けば
γ = f/2l です。

以上より、正解は 4 です。

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