国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問7解説

 問 題     

温度を 37 ℃、pH を 8 に保ち、トリプシンによる基質の分解反応を行ったところ、図の実線に示す結果が得られた。ここで、次の ㋐、㋑ のようにそれぞれ条件を一つだけ変え、同様の実験を行ったときに期待される結果を、図の破線 a 〜 d のうちからそれぞれ選び出したものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ トリプシンの濃度を高くする。
㋑ 温度を 25 ℃ にする。

  ㋐ ㋑
1. a c
2. a d
3. b a
4. b c
5. b d

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ ですが
酵素の濃度が高くなれば、基質とより速く反応すると考えられます。一方で、基質の量は変わらないため、最終的な生成物量は変化しません。つまり、立ち上がりが急になり、終わりの量は変化しません。破線 a が対応します。正解は 1 or 2 です。

㋑ ですが
低温になると酵素の反応速度が下がります。とはいえゆっくりと反応し続けるため、最終的な生成物量は変化しません。つまり、立ち上がりが緩やかになり、終わりの量は変化しません。破線 d が対応します。

以上より、正解は 2 です。

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