国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問61解説

 問 題     

食品の機能性成分に関する記述㋐、㋑、㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ フラクトオリゴ糖など、腸内に生息する有用菌の増殖を促進したり、その活性を高めることにより宿主の健康に有利に作用する物質をプロバイオティクスという。

㋑ 一般に、カルシウムは、pH が上昇する小腸下部では不溶性になり、吸収されにくくなる。カゼインホスホペプチドはカルシウムの不溶化を防いで腸管における吸収を高める。

㋒ 茶葉の渋味成分であるカテキン類は、抗酸化性だけでなく、脂質代謝改善、血圧上昇抑制など多様な生理機能を有する。

1.㋐
2.㋐、㋒
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ ですが
「プロ」バイオティクスとは、人体に良い影響を与える微生物、または、それらを含む製品、食品のことです。つまり、微生物入りです。オリゴ糖はプロバイオティクスではありません。

オリゴ糖などは「プレ」バイオティクスの代表例です。プレバイオティクスとは、大腸の特定の細菌を増殖させることなどにより、宿主に有益に働く食品成分のことです。よって、㋐ は誤りです。

㋑、㋒ は妥当な記述です。

以上より、正解は 4 です。

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