国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問60解説

 問 題     

ステロールに関する次の記述の下線部㋐、㋑、㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

「動物の主なステロールであるコレステロールは、鶏卵やバターなどに多く含まれるが、㋐魚介類にはほとんど含まれない。コレステロールは、体内において㋑胆汁酸、ステロイドホルモン等が合成されるために必要なものであるが、血中コレステロール濃度と動脈硬化の関連が指摘されている。植物ステロールであるシトステロールは、コレステロールよりも㋒体内に吸収されやすく、また、小腸におけるコレステロールの吸収を阻害する作用を有している。」

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
魚卵などに多く含まれます。また、例えばうなぎなどはコレステロール豊富な魚介類の例です。よって、㋐ は誤りです。

㋑ は妥当な記述です。

㋒ ですが
シトステロールは、コレステロールよりも吸収率は低いことが知られています。ちなみに、シトステロール摂取により、腸管におけるコレステロール吸収が抑制されます。よって、㋒ は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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